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ノミの予防と治療 その1

ノミは ペットにとって最も重要視しなければならない外部寄生虫の一つです。
また、「ノミアレルギー性皮膚炎」は犬と猫で最も多い皮膚疾患の一つで、ノミの寄生数にかかわらず、1匹でも寄生 するとひどい痒み皮膚炎を起こします。
ノミの成虫は臨床症状(痒み、皮膚炎など)を現しますが、主なノミの生態系である卵、幼虫、サナギなどは、ペットの体に付いているのではなく、ペットの周 囲や部屋中に落ちているため、ノミのコントロールはこの卵や幼虫のへの対策をしないと完全な予防にはなりません。

ノミのライフサイクル

ノミの成虫がペットに寄生すると、産卵してペットの体から落ちます。この卵は殺虫剤では死にませんが最近開発された新しい成長阻害剤(IGR)によってコントロールすることが出来ます。
この成長阻害剤を主成分にしたノミの予防薬の代表としては、「プログラム」や「システック」があります。「システック」 はノミの予防と同時に、「フィラリア症」も予防します。卵から孵化したノミの幼虫は、親ノミが排泄してペットの体から落ちた糞(血液が主成分)を食べながら、周囲の環境で成長します。幼虫になると、昔からある殺虫剤や、ホウ酸塩やIGRが効きます。
幼虫はやがて繭を紡ぎ(しばしばカーペットの中に)サナギになります。このサナギは、寒さにも乾燥にも殺虫剤にも抵抗性があります。サナギはこの状態で 何ヶ月も生き続けることが出来るのです。サナギは、振動や暖かい環境および二酸化炭素などの刺激によって孵化して成虫になります。

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普通、孵化はペットが近くに居ると起こり、孵化したノミはペットを探し当てて新たに寄生します。成虫になると動き回れるようになり、環境が良ければ数日間は、ペットの体で生息することが出来ます。 新たに寄生したノミは直ぐに犬の血をエサとして吸い始め、直ぐにペットから落ちて一生を終えるのですが、その時に1匹あたり200個の卵を環境にまき散らします。
したがって、1匹のノミが200倍に直ぐに増える計算となるため、1匹たりとも寄生させないような予防がとても大切になります。

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ノミと瓜実条虫について

ペットのお尻(肛門)から3-5mmの平たい虫が出てくることがあります。これは、「瓜実条虫」と呼ばれている「サナダムシ」の一種です。乾燥すると、「ゴマ粒状」に見え、肛門の周囲の毛に付着していることが良くあります。キュウリの種に似ていることから「瓜実条虫」と命名されています。糞便検査では発見できないことが多いため、必ず肉眼で確認してください。
この「サナダムシ」は「ノミ」が媒介して感染します。この虫が出た場合は、注射で駆虫します(2週間隔で2回)が、ノミの完全な予防・駆除をしないと完治しません。必ず、駆虫と併用してノミの予防・駆虫をしてください

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マダニについて

草むらの中、林の中には「マダニ」がいます。このダニは2-3mmから大きいもので8-9mmで肉眼で見えます。
小さなマダニは白ぽいのですが、3mm以上のものは赤黒い小豆粒のような楕円形で良く見ると足があります。「イボ」が皮膚に出来たと勘違いして来院される飼い主が多く見受けられます。
「ダニ」はライム病などのスピローヘータによる伝染病を媒介したり、ヘモバルトネラと呼ばれる、赤血球を破壊する原虫を媒介し、貧血、神経症状など命に関わる病気を引き起こしますので、予防が大切です。ノミの予防薬の中で、「フロントライン」はノミと同時に「マダニ」の予防も兼ねますのでとても便利な薬です。
当院では、このような理由から「フロントライン」をノミの予防薬の主役として処方しています。